悲しくてやりきれない

 フォーククルセダーズが68年3月に発表した名曲。本来はイムジン河が発売されることになっていたが、政治的な問題で発売中止となり、そのときに加藤和彦氏が3時間で仕上げた代替作品であるが、30万枚近くのヒットとなった。
 前作の帰ってきたヨッパライが早回しであったことから、悲しくてやりきれないはイムジン河の音符を逆にたどったという説まで飛び出したらしい。実際にはさすがにそうではないものの、イムジン河のコードをいろいろいじってうちに出来たと加藤氏は語っている。曲が出来てから詞がついた。作詞は現在TVドラマにもなっているサトウハチローで、このドラマの第1回で歌われたらしい。
 そして、3年前にイムジン河が34年の封印を解いて発売された際のC/Wにもなった。
 私が、映画やTVドラマでこの曲を聴いたのは3回。最初は、「シコふんじゃった」での夏合宿で部員が野原で身の上話をするところ。このときはおおたか静流が歌っている。2度目は、「てるてる家族」で主人公の幼なじみが仕事や兄弟などのことで悩んでいるところで流れるが、このときはシャトーにて登場人物のローリーが歌っている。そして3度目が先日のパッチギだが、これはイムジン河を扱った映画だけあって、当然のように出てきた。
 これら3つとも結構効果的に使われていたと思う。