「ファイト」おなじように

 旅館の主人の隆行(児玉清)に娘の琴子(川原亜矢子)からあってほしい人がいるとの連絡が。絹子(由紀さおり)の受験宣言に続く追い打ちかと思いきや、絹子と抱き合って喜ぶ隆行。なんだかんだ言って娘の結婚は気にしていた様子だし、西郷さんと飲んで少し気持ちが落ち着いてきたかな(でも相変わらず妻の受験には反対だが)。で、隆行は啓太(緒方直人)をお見舞いするが、このときの啓太は隆行と対等に自分の結婚の時のエピソードなどを話している。先週の落ち込みが遠い昔に思えるほど落ち着いてきた。
 ところが、彼らの娘の琴子と優(本仮屋ユイカ)は、恋心に同じように目覚めたが、同じ相手の太郎(瀬川亮)を好きになって、しかも太郎が琴子にプロポーズしたから、優にとっては残酷な展開に。
 昨日の最後で亜沙子(酒井法子)にかかってきた電話でのショックをいやそうと温泉につかっていたら自然と涙があふれ、そしたら松竹梅が岡部の話題で追い打ち。でも、このとき松竹梅に「ほっといてください」といえる優は学校時代より少し強くなったかな。でも、その後、琴子から電話が、もし相手が太郎でなかったら、優が太郎に恋心を持っていなかったら、盛り上がること間違いない電話なのだが・・・。とぼけつつ、何とか相手が太郎であることを聞きたくないという会話の展開。そして「親が反対したら結婚しないのですか」の問いに最後の望みをかける優が、そして相手が太郎と聞いたときに言葉を失って、それでも最後にはーいと空元気で電話を切って泣く優がいじらしく切ない。
 で、これだけでも十分すぎるくらいつらいのに、さらに挨拶にきた琴子と太郎と同席するという悪夢のような展開(脚本もそうだが演出も十分オニである)。しくんだのは隆行であるが、実は太郎の挨拶を聞きたくないという思いは優と同じだったりして。
 忘れていたけど、隆行と太郎は面識があったのですね。琴子の馬のタロウを見に来ていたときにあっていたのだ。見てる側もそして舞い上がっている太郎も忘れていましたね。