入賞(ただし6位以内)の比率の変遷
もしかしたらと思った。女子スケートのパシュートも4位に終わってしまった。これでメダルまだなしだが、入賞という点ではどうだろうか。現在は入賞は8位までであるが、サラエボまでは6位までであったし、札幌などとの比較もしてみたいので6位までを対象とした。
この6位までの獲得数を、そのオリンピックの競技(金メダル)の数で割った比率をみると下記のとおりである。表は、大会名(年):比率(6位までの入賞/競技数、メダル数)で示す。
- コルチナ/ダンペッツォ(1956年):0.04(1/25、1)、大回転猪谷千春の銀
- スコーバレー (1960年):0.1111(3/27、0)、スケート高見沢初枝入賞3つ
- インスブルック(1964年):0.0882(3/34、0)、福原美和フィギュア5位
- 札幌 (1972年):0.1714(6/35、3)、ジャンプ表彰台独占
- レークプラシッド(1980年):0.1053(4/38、1)、八木ジャンプ銀
- サラエボ (1984年):0.0256(1/39、1)、北沢500m銀
- カルガリー (1988年):0.1522(7/46、1)
- アルベールビル(1992年):0.2281(13/57、7)
- リレハンメル (1994年):0.2623(16/61、5)
- 長野 (1998年):0.3676(25/68、10)
- ソルトレイク (2002年):0.1923(15/78、2)
となっている。1980年代までは、札幌の0.1714が最高であったが、あとは0.1以上が3回、そして入賞なしが6回あったりする。しかし、1988年カルガリーあたりから上向き始め、1992年のアルベールビルで0.2を突破、リレハンメルではメダルこそ減少したが6位までは0.26にさらに上昇し、レベルの底上げがなされていることが示された。そして長野では0.36まで上昇する。
しかし、ソルトレークでは、0.19と一気に半減し、アルベールビルをも下回ってしまう。このあたりは長野でピークを迎えた選手が多く、力尽きたかなという感じである。でも、2002年が谷かと思ったが、そうではなかった。
今回のトリノで男子フィギュアが終わって34競技が終了し、ここまでメダルはないが、6位以内の比率とはいうと
- トリノ(2006年、途中):0.1765(6/34、0)
とやはりソルトレイクを下回っている。ちなみに今大会の全競技数は84。今後いろいろな種目があるが、このペースでいくと最終的な6位以内入賞は14.8.つまりあと9人くらいは入賞するということだが、考えられるのは女子フィギュア、ショートトラック、女子1000m、もしかしてジャンプ団体、さらにもしかしてアルペンくらいかな。でメダルはソルトレイクを下回る1つが精一杯のペースである。
しかし、0.17というのは札幌と同様のペースなので、どうせなら札幌級のインパクトのある快挙があるといいな。