女子フィギュア:春のコーエン、夏のスルツカヤ、秋の村主、冬の荒川

 荒川さんが金メダルをとったことで各局いろいろな特番をやっていますね。
昨日(25日)はNHKスペシャルで、技術点をいかに向上させていったという視点でドキュメンタリーをやっていました。スピンやスパイラルなどをレベル4にあげて行くプロセスは興味深いものでした。この番組でもイナバウアーのあとの3連続ジャンプがポイントであったと指摘しています。また、ライバルとしてのスルツカヤもかなり取り上げていました。
 また、今日のグレートマザー物語は、おそらく2004年の世界選手権のあとに放送したものに今回の映像を加えたものでしたね。母親が衣装を作っていたのもすごいと思いますが、最後の方で仙台の勝山スケート場(行ったことあります)に母親を誘って、スケーティングやスピンを体験させる茶目っ気のあるところも面白かった。でも水泳や体操をやっても天才少女ぶりを見せていたようで、おそらくそっちに行ってもいい選手になったと思うが、よくぞフィギュアスケートを選んでくれたというところ。
 さて、どこかで見たのだが、今回の上位4選手を季節にたとえると上のような感じかな。 春の軽やかさを感じさせたサーシャコーエン、フリーの最初の転倒でかえって開き直ったのか、以後はの軽やかに滑ってましたね。モスクワの短い夏だから、夏の情熱をスケートで表現したスルツカヤ、強さと本人の闘病生活などを知っていたので、今回の転倒は残念でした。スルツカヤは競技よりも2002年のソルトレイクエキシビションのカウガールが茶目っ気たっぷりで印象に残っています。
 表現者というか詩人のような滑りをする村主さんはやはり秋のイメージでしょう。競技の最後はもう精魂尽き果てた感じで4位は残念でしたが、エキシビジョンのボールを使った演技での表現力はすごいですね。でもそれ以上なのが、2002年のフリーのアベマリアであれには完全にひきこまれました。そのときの演技の印象が強かったのでひいきにして荒川さんより上かなと予想していたのですが・・。でも、こういうスケーターはなかなかいないですね。
 そして、荒川さん、クールビューティーのたとえといい、トゥーランドットといい、冬のイメージですが、今回名実ともに冬の女王となりましたね。
 でも、これだけの個性豊かな、オリンピック経験者の20代が上位4人にそろう五輪の女子フィギュアはなかなかないでしょうし、その中に日本から2人というのはすごいものです。