素敵な宇宙船地球号

 予告通り、地熱特集をやりましたが、結構幅広い地熱利用をカバーしていたと思います。有名な温泉地域をメインにストーリーを組んだ方がわかりやすいということでしょうか。草津温泉を軸に話が進んでいきます。
 有名になった湯もみから、融雪のためのパイプライン、日常生活での給湯、そして番組の後半では温度差発電(温泉発電)など様々な関係者の視点から紹介していきます。温泉での日常生活では別府温泉の温泉蒸しも紹介されます。
 それと平行して、日本がなぜ地熱に恵まれているか、火山分布図などから説明し、地下に水がしみこんで加熱されることを、東北大学の新妻教授がグレープフルーツを使って説明していきます。地球の地殻、マントル、核を説明するのには、良く卵や林檎などが使われるのですが、水が地殻にしみこむイメージをもってもらうにはグレープフルーツを使ったのは良かったかもしれません。新妻さんは地熱開発の重要性も述べていました。
 そのあと、日本初の地熱発電所である岩手県の松川地熱発電所を貴重なフィルムとともに紹介。5万世帯分の発電。そして、青ヶ島のヒンギャ(噴気口)を利用したサウナなどの紹介で、将来は地熱発電も考えているとか。実は青ヶ島と同様に伊豆諸島にある八丈島ではすでに数年前から地熱発電所が稼働しており、島のベース電力をまかなっている。
 また、星野リゾートの地中熱利用も紹介されている。地中熱の場合、発電よりは利用可能地域がはるかに広く、北海道、盛岡、新潟あたりはもちろん九州でも利用されている。温泉地には有効というコメントあり。
 といろいろあり、あっという間の30分であった。レポーターの矢崎さん、ナレーションの緒方拳さんもいい味を出してました。