TAXI NY

 リュックベンソンのTAXiを元に、舞台をニューヨークに移してリメイクされた作品。
 腕自慢の女性タクシードライバーのベル(クイーンラティファ)と銀行強盗(これがセクシー美女4人組)のカーチェイスなど迫力があり、見所が多い作品であったが、気になったのは主人公のウオッシュバーン(ジミーファロン)が車の運転が大の苦手(どころかあちこちでトラブルを起こす)の警官という設定(TAXiは見てないが、同様な設定だったらしい)。
 人間とは面白いもので、人から見たら「何でこれが苦手(出来ない)」というのは良くあるもので、、ウオッシュバーンが場合は車の運転であったわけだが、その苦手を克服するエピソード、つまりベルがウオッシュバーンに深呼吸させて、歌わせることにより緊張をほぐしていくというのは、なかなかだなと思った。映画では、このことが最後にウオッシュバーンがベルの命を救うエピソードに結びつく。
 まあ、一般に人間は苦手のことをするとき(さらにそのことでいいカッコしたいとき)というのはどうしても緊張するわけで、その緊張を自分でほぐせる人もいるわけだが、やはり身近な人に緊張を解きほぐしてもらうのが一番いい。失敗を叱責されるより成功(や努力)をほめてもらうのがいいは誰しもそうであろう。
 それで、自分を振り返ってみるとどうしてもリラックス出来る相手や状況を願望してしまうが、同時に自分も他の人に対しても緊張を解きほぐせるようにしていく必要があるなと思う。